◆「丸山清人展」 2023年3月17日~3月26日


丸山清人個展 「THE 銭湯富士~湯船の世界遺産~」

2023年3月17日(金)~3月26日(日)
12:00~17:00
入場無料 3月22日水曜休廊


銭湯、それは古き良き昭和の時代の温もりを今も残す日本人の心の故郷。広々とした湯船にゆったりと浸かれば湯気の向こうに雄大な富士山の絵が見える。それはまさに湯船の中の美しい世界遺産!

約100年前に初めて描かれた銭湯の名物ともいえるペンキ絵「銭湯背景画」は、日本の庶民文化の歴史遺産ともいえる大変貴重な素晴らしいアートです。現在それを描くことのできるペンキ絵師は日本で三人しかおらず、その中で現役最高齢現在87歳の銭湯背景画絵師が丸山清人氏です。丸山氏の熟練の刷毛さばきは信じられない速さと正確さで作品を完成させていきます。その制作過程もが一瞬のアートと呼ぶにふさわしいほどです。湖から望む壮大な富士の山、優しく広がる穏やかな湖。匠の技で描かれたその繊細な質感や空気感は観る者全てに静謐を感じさせるまさに「静の世界」です。

今回の個展では家に飾っていただけるサイズほどの貴重な直筆のペンキ画約40点が展示販売されます。丸山氏の描く美しい「THE銭湯富士」を眺めながらゆっくりと銭湯の気分を味わってお楽しみ下さい!

※銭湯の背景画は、大正時代に千代田区にあった銭湯が、入浴されるお客さんを楽しませようと壁に絵を描いたのが始まりとされております。その後、広告会社がこの浴場壁画を無料で銭湯へ提供する代わりに、地元商店街などの広告を壁画の下に掲示させてもらうという形で広まりました。銭湯背景画の最盛期は1970年代で、当時は都内だけでも約2,500軒の銭湯があり、丸山さんも1日に2つの銭湯で絵を描き上げる日があるほど忙しかったということです。



丸山清人プロフィール

1935年(昭和10年)生まれ。父親が銭湯広告物専門の会社に勤務していた関係で幼い頃から画師がそばにいる環境で育つ。絵を描くことが好きで、美術学校を卒業後、父親と同じ会社へ就職し、ペンキ運びなど兄弟子の手伝いからスタート。現場で絵師としての技術を学び、25歳には一人で絵を任されるようになる。名実ともに銭湯背景画絵師の第一人者。


最終更新日
2023年4月4日 | カテゴリー :